残りの生涯は手の幅ほどもありません。 私の一生など、神から見れば ただの一瞬にすぎません。 人は、なんとおごり高ぶることでしょう。 人のいのちは息のようにはかないものです。 しかも、どんなにあくせくしようと、 何一つ残せるわけではありません。 他人に渡すために、富を築くようなものです。
「百三十歳になります。苦労が多く、こんなに老いぼれてしまいました。先祖には、もっともっと長生きした者も大ぜいおりますのに。」
「とんでもございません。私はもう、あまりにも年をとりすぎております。
望みもないまま、またたく間に一日一日が過ぎ去る。
人の一生は、ただのひと呼吸のよう、 また影のようで、はかなく消えるではありませんか。
ひとたびあなたから罪を罰せられれば、 だれでも倒れてしまいます。 人は、虫に食われた衣類のようにもろく、 霧のようにはかないものですから。
身分の高い者も低い者も、 神の目から見ればみな無に等しく、 天秤で計れば、空気より軽いことがわかります。
あなたが人間の一生を、どんなに短く、 むなしいものにお定めになったか 思い起こしてください。
どうか、私たちに与えられた日の数え方を教え、 それがどんなに短いものか 気づかせてください。 どうか、正しい日の過ごし方を教えてください。
思うに、この世に価値のあるものなどない。 すべてがむなしい。
しかし、してきたことを振り返ってみると、どれもこれも役に立たないことばかりで、風を追うようなものでした。これこそ価値があると言えるものなど、どこにもありませんでした。
すべての国々は、神の目から見れば無に等しいのです。
明日どんなことがわが身に起こるか、だれにもわからないのです。あなたがたのいのちは、朝霧のようにはかないものです。
愛する皆さん。主にとって一日は千年のようであり、千年は一日のようです。