でも、少し待っていてくださいませんか。あなたに贈り物を差し上げたいのです。」 「わかった。あなたが戻るまで待っていよう。」
「まあまあ、そんなに先を急がないで、どうぞゆっくりこの木陰でお休みください。水をお持ちしますから、足でも洗ってさっぱりなさるといいですよ。
大したものもありませんが、食事でもいかがですか。元気がつきますよ。しばらく休んで、それから旅を続けられたらよろしいでしょう。」 「ありがとう。おっしゃるとおりにさせていただきましょう。」
けれども、ロトはしきりに勧めました。とうとう二人はロトについて彼の家に行きました。ロトは客のためにパン種(パンの製造に使用する酵母)を入れない焼きたてのパンを出し、ごちそうを並べました。食事が終わり、
「少しお待ちください。何かお食事をご用意いたします。」
「もしそれがほんとうなら、その証拠にしるしを見せてください。今、語りかけてくださっているあなたが主であることを見せてほしいのです。
ギデオンは大急ぎで家に駆け込んで子やぎを一匹焼き、一エパ(約二十二リットル)の粉で種を入れないパンをこしらえました。次いで肉をかごに詰め、スープをなべに入れて、樫の木の下にいる御使いのところに持って来て差し出しました。