「おかげさまで助かります。喜んで王様の奴隷になりましょう。」
「まあまあ、そんなに先を急がないで、どうぞゆっくりこの木陰でお休みください。水をお持ちしますから、足でも洗ってさっぱりなさるといいですよ。
使いが戻りました。エサウは四百人の供を引き連れて、出迎えに来る途中だといいます。
「わかった、それでは手伝いに何人か残していくから、道案内にでも使ってくれ。」 「それには及びません。ご厚意は十分に受けましたし、私たちだけでも何とかなりますから。」
王はまた、ヨセフに、「生死をつかさどる神のような権力を持つ者」という意味のエジプト名を与えました。また、オンの祭司〔当時の有力な宗教的・政治的指導者〕ポティ・フェラの娘アセナテを、妻として与えました。ヨセフの名はたちまちエジプト中に知れ渡りました。
収穫の五分の一は王様に納め、あなたがたの取り分は五分の四です。それを、次の年にまく種や家族の食糧にするのです。」
ヨセフは法律をつくり、全エジプトに公布しました。祭司が所有する土地の産物以外は、全収穫の二〇パーセントを王が徴収するというものです。この法律は今も効力を持っています。
それは、あの時はずいぶんひどいことをするものだと思いましたよ。でも、そのおかげで家族みんなが助かったではありませんか。悪意から出たことでも、神様はこのように良いことに役立てられるのです。私のような者が今日あるのもみな、神様の深いお考えがあってのことです。たくさんの人のいのちを救うためです。
動物を一つがいずつ連れて入ることも忘れないように。洪水から守ってやるのだ。あらゆる種類の鳥と動物と地をはうものを、一つがいずつ生き残るようにしなさい。
「ほんとうに、もったいないことです。使用人でもありませんのに、こんなに親切にしていただいて。」