「総理大臣というのがとても恐ろしい人でね、われわれをスパイだと言ってきかないのです。
だれか一人が行って、弟を連れて来なさい。あとの者は全員、拘束させてもらう。そうすれば、おまえたちの申し立てがほんとうかどうかわかる。もし弟がいなければ、おまえたちは間違いなくスパイだ。」
やがて、彼らはカナンの地の父ヤコブのもとへ帰り、一部始終を報告しました。
ヨセフはひと目で兄たちだとわかりましたが、わざとそ知らぬふりをし、きびしく問いただしました。「おまえたちはどこから来たのか。」 「カナンからまいりました。穀物を少し分けていただきたいと思います。」