一番幸福なのは、生まれて来なかった人で、地上の悪を見たことのない人です。
思いどおり死ねたら、彼らはどんなに安らかだろう。
私はここまでわかると、生きているのがいやになりました。人生は不条理きわまりないからです。何もかもむなしく、風を追うようなものです。
このような日には、妊娠している女と乳飲み子をかかえている母親はたいへん不幸です。
なぜなら、子どもを持たない女のほうが幸いと思う日が、すぐにでも来るのです。