敵が、すぐあとをつけているのだから、 彼が怖がるのもむりはない。
おぞましいことに囲まれ、 穏やかな日があっても、すぐさま過ぎ去る。
どこを通っても、罠がしかけられている。
彼は光の国から闇の国へと追いやられ、 この世から立ち退くよう命じられる。
矢を抜くと、光る矢尻が胆のうから出てくる。 彼は断末魔の苦しみで顔をゆがめる。
彼は幻のように消え失せ、
だから今、突然の恐れに取りつかれ、 暗闇と戦慄の波にのまれるのだ。
彼は恐怖に襲われ、 夜の間に嵐で吹き飛ばされる。
主は弓矢で私を狙いうちにした。 その毒矢は心臓深く突き刺さった。 神からの恐怖は隊列を組んで私に襲いかかる。 そのたびに、身のすくむような思いがする。
しかし、そのうち、 かつてないほどの恐怖に取りつかれます。 神は、このような敵どもを見捨て、 その骨をばらまかれます。
こうして、その幸福も、あっけなく幕切れとなり、 永遠の恐怖にのみ込まれるのです。
悪者は追われもしないのに逃げ回りますが、 神を恐れる人に怖いものはありません。
洪水はくり返し襲いかかり、 おまえたちを一人残らず押し流す。 だから、わたしが前もって警告しておいたことが 実際どれほど恐ろしいことか、身にしみてわかる。」
だがどうしたわけか、 エジプトの軍勢は恐れに取りつかれて逃げて行く。 人一倍の武勇を誇る兵士さえ、 うしろを振り向きもせず、一目散に逃げる。 恐れが四方八方から彼らを取り囲む。
神は言います。 「彼らの羊の群れもテントも、 家庭用品ともども奪い取られる。 らくだも連れ去られ、 『われわれは包囲された。いよいよ最期だ』という 恐怖にひきつった叫び声が、あちこちから聞こえる。
畑に出てはいけません。道を歩いてもいけません。 どこもかしこも敵だらけで、 人を見たら殺そうと待ちかまえているからです。 私たちは、曲がり角に来るたびに、びくびくします。
王はますます興奮し、恐怖におびえています。居並ぶ高官たちも、うろたえるばかりです。
生き残った者は、捕虜や奴隷として遠い国へ連れて行かれる。外国でおびえながら暮らすのだ。風に舞う木の葉の音にもおびえ、剣で追い立てられるように逃げ惑う。追いかけられもしないのに倒れる。
ですから、私たちの心にいつも主を恐れる思いがあるのです。それで、ほかの人々を説得しようと必死になっているのです。それが純粋な気持ちから出ていることを、神様はご存じです。だから、あなたがたにもこのことをはっきり知っていただきたいと、心から願っています。
サウルはペリシテ人の大軍を見て、恐ろしさのあまりひどく取り乱し、どうすべきか主に伺いを立てましたが、主は、夢によってもウリム〔神意を伺う一種のくじ〕によっても、また預言者によっても答えませんでした。