ああ、悲しいことだ。 正直者を見つけるのがこんなにも困難だとは。 まるで、収穫期を過ぎてから、 ぶどうやいちじくの実を見つけるようなものだ。 どんなに欲しくても、 ぶどう一ふさ、初なりのいちじく一個もない。 正しい人は地上から消えてしまった。 誠実な人は一人も残っていない。 みな人殺しで、 自分の兄弟まで手にかけようとしている。
私は、神を憎むメシェクとケダルの住人の間に 住んでいるようなもので、 気苦労がますます重なります。 平和をきらうこの者どもと暮らすのには疲れました。
人はだれでも、自分を頼りになる友だと言いますが、 それがほんとうかどうかはわかりません。
残っている者は数えるほどしかいない。 収穫を終えた木に、ごくわずかの オリーブの実が残っているようなものだ。 こずえに二つ三つ、枝先に四つ五つの実が残るように。 ダマスコとイスラエルはこのようになり、 ごく少数の貧しい人だけが残される。」
国中どこでも、わずかな生存者しかいません。
よく肥えた谷に囲まれた、まぶしいまでの美しさは、 またたく間に消え、初なりのいちじくの実が 摘み取られて口に放り込まれるように、 貪欲な手で、もぎ取られます。
私は恐ろしくなって、思わず叫びました。 「もうおしまいだ。 口の汚れた罪深い民に属する口の汚れた私が、 天の軍勢の主である王を見てしまったのだから。」
その時、エレミヤはこう言いました。 「お母さん、何ということでしょう。 こんな悲しい思いをするくらいなら、 生まれてすぐ死んでしまえばよかったのに。 どこへ行っても、私は憎まれ者です。 きびしく返済を迫ったことも、 借りた物を返さなかったこともないのに、 だれもかれも私をのろいます。
エルサレムの神殿の前に、いちじくを盛った二つのかごが見えました。一つのかごには、よく熟した採り立てのいちじくがありました。しかし、もう一方のかごのいちじくは、ひどく腐っていて、とても食べられない状態でした。
「わたしは、初産の女の陣痛のような、 大きなうめき声を聞いた。 それは、殺そうとする者の前にひれ伏し、 あえぎながら助けを請う、わたしの民の叫びだ。
『おまえはこう言った。「私は実にみじめな人間だ。もう十分に苦しんできたのに、神は、なおも苦しみを加えた。出るのはため息ばかりで、ゆっくり休むことさえできない。」
エルサレム中の通りを駆け巡れ。 高い所も低い所も探して、正直で公平を愛している者が 一人でもいるかどうか、調べてみなさい。 あらゆる広場を探して、そのような者が ただの一人でもいたら、わたしはこの都を滅ぼさない。
ああ、イスラエルよ。 荒野であなたたちを導いた、あのころ、 わたしはあなたたちを 荒野で見つけたぶどうのように、 夏の初物のいちじくのように、 大切にした。 ところがあなたたちは、 バアル・ペオル(イスラエル人が偶像礼拝をした山)で わたしを捨て、ほかの神々に身をゆだね、 やがて、それらの神々と同じように汚れてしまった。
他の収穫物もみな、あなたがたのものだ。おきてどおり身をきよく保っているなら、家族はそれを食べてよい。