イエスがこれまでに行ったすばらしい奇跡を耳にした彼女は、人ごみにまぎれて近づき、背後からイエスの着物にさわりました。
イエスに頼みました。「せめてお着物のすそにでもさわらせてやってください。」そして、さわった人たちはみな治りました。
多くの医者にかかり、さんざん苦しい目に会い、治療代で財産をすっかり使い果たしてしまいましたが、病気はよくなるどころか、悪化する一方でした。
「せめて、この方の着物にでも手を触れさせていただけば、きっと治る」と考えたのです。
そして、村でも町でも農場でも、人々は病人を広場に寝かせ、せめて着物のすそにでもさわらせてほしいと願うのです。さわった者はみな治りました。
彼の手ぬぐいや前かけを病人にかけるだけで、病気は治り、悪霊は出て行きました。
人々はついに、病人を床に寝かせたまま通りへかつぎ出し、「せめて、ペテロ様の影だけでもかかれば……」と願うほどになりました。