だが、わたしはツロの所有物を取り上げ、 とりでを海に投げ込む。 ツロは火をつけられて焼け落ちる。
悪いことをしてもうけた金はすぐになくなります。 どこまでも正しく生きることが幸福のかぎです。
財産さえあれば大丈夫と高をくくってはいけません。 さばきの日には、 正しく生きる人だけが救われるのです。
主は海の上に御手を伸ばし、 地上の国々を縮み上がらせます。 この偉大な商都を滅ぼせと命じた神は、 こう語りします。 『ああ、名誉を傷つけられたシドンの娘よ、 二度と小躍りして喜ぶな。 おまえはたといキプロスに逃げ伸びても、 休むことはできない。』
彼らはおまえのために嘆き悲しみ、こんな哀歌を口にする。 『ああ、難攻不落を誇った港の町。 その強大な海軍力が本土を恐れさせたのに、 どうして海に消えてしまったのか。
しかし、莫大な富に目がくらんで、 おまえは罪を犯したのだ。 そこでわたしは、普通の罪人と同じように、 おまえを神の山から追い出した。 ああ、すぐれたケルブよ。 わたしはおまえを火の石の間から消滅させた。
おまえは不正な商いをして自分を汚した。 それゆえ、おまえ自身の所業から火を引き出し、 みんなが見ている前でおまえを焼き、 地上の灰としたのだ。
「人の子よ、ツロの君主に言いなさい。」 神である主はこう語ります。 「おまえは身のほどをわきまえず、 自分を神にしてしまうほど思い上がり、 大海に浮かぶ島で神の座についている。 だが、いくら神のようにふるまっても、 おまえは人であって神ではない。 確かに、おまえはダニエルよりも賢く、 どんな秘密もおまえには筒抜けだ。
海の真ん中の島で、おまえを地獄の穴へ突き落とし、 剣で八つ裂きにする。
おまえたちの息子や娘をユダの民に売り渡そう。するとユダの民は、遠くのシェバ人に彼らを売る。これは主からの約束だ。」
だから、ツロの城壁に火を放ち、 とりでも宮殿も灰にする。」
アシュケロンは、これを見て恐れに満ち、 ガザは絶望でうずくまり、 エクロンは恐怖で震える。 ツロが敵の前進を防いでくれると思っていたのに、 望みは断たれてしまうからだ。 ガザは征服されて王が殺され、 アシュケロンは完全に破壊される。