私は、モアブとキル・ヘレスのために嘆き悲しみます。彼らの富が消えうせたからです。
すべての肥沃な地に石を投げ、井戸をふさぎ、実のなる木を切り倒しました。キル・ハレセテの要害が最後まで残っていましたが、そこもついにイスラエル軍の手に落ちました。
財産さえあれば大丈夫と高をくくってはいけません。 さばきの日には、 正しく生きる人だけが救われるのです。
正しい人は孫にまで遺産を残しますが、 罪人の財産は、 最後には神を恐れる人のものになります。
金持ちは浅はかにも、 「富がすべて。富さえあれば絶対安全だ」と思っています。
わたしはモアブのために涙を流す。 人々はツォアルとエグラテ・シェリシヤまで落ち延び、 泣きながらルヒテに通じる坂道を登る。 その泣き声は、ホロナイムの道で ひっきりなしに聞こえる。
避難民は両手に持てるだけの物を持ち、 命からがらアラビム川を渡って逃げる。
わたしはモアブのために、胸が張り裂けるほどに泣く。 キル・ヘレスへの悲しみは、 とてもことばで表すことができない。
ああ主よ、どうか天から見下ろして、 栄光に輝く聖なるお住まいから、 私たちに目を留めてください。 いつも示してくださった愛は、 どこへ行ったのですか。 神の力、あわれみ、同情は、 いったいどこにあるのですか。
自分でかえさなかったひな鳥を抱く鳥は、 やがて、そのひなに逃げられる。 不正な手段で富を手に入れる者も同じだ。 遅かれ早かれ富を失い、結局は哀れなばか者になる。」
私は苦痛のため身もだえします。 心臓は激しく波打っています。 とても黙ってはいられません。 敵のラッパの音と雄たけびを聞いたからです。
私はモアブのために泣き、私の心は、キル・ヘレスの人々のことを思って痛みます。