――モアブには以前、アナクの巨人と同じように背の高いエミム人が大ぜい住んでいました。
(むかし、エミびとがこの所に住んでいた。この民は大いなる民であって、数も多く、アナクびとのように背も高く、
かつて、そこにはエミム人が住んでいた。強力で数も多く、アナク人のように背の高い民であった。
一年後、ケドルラオメル王の率いる同盟軍が討伐に乗り出し、むごたらしい戦いが始まりました。同盟軍は、アシュテロテ・カルナイムのレファイム人、ハムのズジム人、キルヤタイムの平原にいたエミム人、セイルの山のホリ人を打ち破り、さらにその勢いに乗って、砂漠との境にあるエル・パランまで進軍しました。
その時、穂先の重さだけでも三百シェケル(約三・五キログラム)の槍をかつぎ、新しいよろいを着たイシュビ・ベノブという大男が、ダビデを殺そうと近づいて来ました。
北へ進み、まずネゲブを通り、ヘブロンに着きました。そこには、アナクの子孫のアヒマン族、シェシャイ族、タルマイ族が住んでいました。ヘブロンは、エジプトのタニスより七年も前に建てられた、非常に古い町です。
どうしよう。偵察隊の報告では、彼らは背が高く、力もあり、町の城壁は恐ろしく高いというではないか。そのうえ、アナク人の子孫の巨人を見たとも言っていた。考えるだけでもぞっとする。』
エミム人もアナク人と同じようにレファイム人だと考えられていたのですが、モアブ人は彼らをエミム人と呼んだのです。