耳があっても聞こえす、 呼吸もしていない偶像を拝んでいるのです。
嵐を運ぶ雲から聞こえる雷鳴は、御声の響きです。 神は地から霧を立ちのぼらせ、いなずまを送り、 雨を降らせ、倉から風を呼び出します。
神に比べたら、人間は愚かな獣で、 一かけらの知恵もありません。 金細工人は偶像を作るたびに、 ますます良心が鈍くなります。 偶像には、いのちのしるしである息がないのに、 それを作るたびに神ができたと言って、 うそをつくからです。
今や民はますます不従順になっています。 銀を溶かして鋳型に入れ、 人の手で巧みに偶像を作っています。 「これにいけにえをささげろ」と言い、 子牛の像に口づけしているのです。
いのちのない木の偶像に、 起きて自分たちを救えと命じる者、物言わぬ石に、 何をすべきか教えてほしいと呼びかける者は災いだ。 偶像は、神の代わりに語ることができるのか。 金銀で覆われているが、その中にいのちは全くない。