「ほんとうだ。間違いない。ヨセフは生きている。私は行くぞ。死ぬ前にどうしてもひと目会いたい。」
しかし、細かく話を聞くと、どうもほんとうらしいのです。ヨセフの言づても聞きました。それに、エジプトに迎えるために送ってよこした荷馬車も見ました。夢ではないのです。父のヤコブは急に元気が出てきました。
イスラエル(ヤコブ)は彼に属するすべてのものとともに出発し、ベエル・シェバまで来ると、そこで父イサクの神にいけにえをささげました。
「こうしておまえの顔を見られるとは、夢にも思わなかった。無事でほんとうによかった。もう思い残すことはない。これで安心して死ねる。」イスラエルは涙ながらに言いました。