さて、いつまでもそうしてはいられません。出発のしたくにかかる時です。ヨセフは執事に、それぞれの袋に穀物を詰められるだけ詰めるよう命じました。そのうえ、袋の口には、また代金を戻しておいたのです。
そんなある日、アブラハムは家を管理させていた最年長の召使に言いました。
それから召使たちに、一同の袋に穀物をいっぱい詰めさせ、支払った代金をそれぞれの袋の口のところにこっそり戻しておくよう指示しました。そのうえ、旅行に必要な食糧まで取りそろえさせたのです。
彼らが袋を空にしようとすると、みなの袋に、それぞれの代金がそっくりそのまま入っていました。彼らは恐ろしくなりました。父も同じです。
今度はベニヤミンもいっしょです。ヨセフはそれを見るとすぐ、家の執事に命じました。「この人たちは昼食を私といっしょにする。家へお連れして、盛大な宴会の用意をしなさい。」
そうこうするうちに屋敷の入口に着きました。ぐずぐずできません。彼らはすぐ執事のところへ行きました。
エジプトから買って来た穀物も底をつきました。「ご苦労だが、また買いに行ってもらわなければならないな。」父親は息子たちに言いました。
ベニヤミンの袋には、代金のほかにヨセフの銀の杯も忍ばせました。
天の軍勢の主は、エルサレムとユダ王国の 食糧と水の補給路を断ち、