翌朝ヨセフが行くと、二人とも元気がなく、うなだれています。
ある夜、二人は夢を見ました。
「どうなさったのです。何か心配事でも?」
「実はゆうべ二人とも夢を見てね、その意味がさっぱりわからないので、困っていたのだ。」 「夢を解釈するのは神様です。で、どんな夢ですか? よろしければお聞かせください。」
夜が明けると、王はあれこれ考えましたが、考えれば考えるほど、夢のことが気になってしかたありません。国中の魔術師や学者を呼び集め、夢の意味を解かせようとしましたが、だれにも何のことかわかりません。
ところがある夜、非常に恐ろしい夢を見た。
恐ろしさのあまり、王の顔は蒼白となりひざはがくがくと震えだし、その場に座り込んでしまいました。
夢はそこで終わりました。目を覚ますと、私はひどく動揺し、顔色も恐怖で青ざめていました。夢で見たことは、だれにも話しませんでした。」
こののち数日間、私は病気になって床についてしまいました。その後、ようやく起き上がり、王に仕えることができるようになりましたが、夢のことで思案にくれるばかりでした。その意味が理解できなかったからです。