打つ手がなくなったので、ユダは嫁のタマルに、しばらく実家へ帰ることを勧めました。末息子のシェラが結婚できる年齢になったら必ず呼び戻す、という条件で、ひとまず両親のもとへ帰したのです。しかし、それは表向きで、ほんとうはシェラと結婚させる気はありませんでした。この子まで、二人の兄と同じように、神に殺されてはたまりません。タマルは、言われたとおり両親のもとへ帰りました。
シェラはもう大人になっているのに、彼と結婚させてもらえないことを、タマルはこの時すでに感づいていました。そこで、未亡人の服を脱ぎ、ベールをかぶって、エナイムの村の入口の道路わきに座りました。エナイムはティムナへ行く途中にあります。
ただし、未亡人となるか離婚するかして、面倒を見てくれる息子もなく、実家に戻った場合は、また食べることができる。