「何だと? おまえはいったいだれだ。」 「ええっ? 私ですよ。長男のエサウですよ。」
「それなら兄さん、その権利を僕に譲るって誓ってくれよ。」 言われたとおりエサウは誓い、長男の権利を弟に売りました。
わずかばかりのパンと豆のシチューと引き換えにしたのです。エサウは、腹を満たすことしか頭にありませんでした。長男の権利など、軽く考えていたのです。
ヤコブは内心びくびくしながら、それらを持って父親の寝室に入りました。 「お父さん。」 「だれだね、その声はエサウかい? それともヤコブかい?」