ソロモン王が神殿と宮殿、それに前々から建てたいと望んでいた建物をすべて完成させた時、
ソロモン王はエジプトの王(ファラオ)と同盟を結び、ファラオの娘と結婚しました。彼女をエルサレムに連れて来て、宮殿と神殿と町の城壁を建て終わるまで、ダビデの町に住まわせました。
神殿の土台がすえられたのは、ソロモン王の即位後四年目の五月で、
それからソロモン王は、十三年かかって宮殿を完成させました。
宮殿の一室に「レバノンの森の間」と呼ばれる、長さ百キュビト(四十四メートル)、幅五十キュビト(二十二メートル)、高さ三十キュビト(十三・二メートル)の大広間がありました。天井には大きなレバノン杉のはりが、四列の杉材の柱の上に渡してありました。
神殿の工事が完成した時、ソロモン王は神殿の宝物倉に、父ダビデが主にささげるために取っておいた金、銀、そのほか各種の器具を納めました。
祭りのあと、王は人々を家に帰しました。民はみな、主がしもべダビデとその民イスラエルにお示しになった多くの恵みを喜び、王に祝福のことばを述べて、それぞれの天幕に帰って行きました。
二十年がかりで、神殿と宮殿を建て終えたソロモン王は、
ツロの王ヒラムに、ガリラヤにある二十の町を与えました。ヒラムが建築用のレバノン杉と糸杉の材木や金を提供してくれたお返しでした。ところが、ヒラムは町々を視察して、それが気に入らなかったので、
王はまた、穀物倉庫の町を建て、戦車隊や騎兵隊の駐留する町、それに別荘の町をエルサレム近郊やレバノン山麓、その他の地に造りました。
ソロモン王が祈り終えると、天から火が下って、いけにえを焼き尽くしました。主の栄光が神殿に満ちあふれたので、祭司たちは中に入れません。
こうしてソロモンは、神殿と王宮とを建て終わりました。すべてが計画どおり実現したのです。
ソロモンが王となってから二十年かかって、神殿と王宮が完成しました。
同じころ、バアラテその他の、物資の補給所となる町々や、戦車や馬を置く町々を建設しました。こうして王は、エルサレムとレバノンはじめ、すべての領地に建てたいと思っていたものをみな建設したのです。
欲しいものは何でも手に入れ、したい放題の楽しみをしてみました。つらい仕事にも大きな喜びがあることを知りました。この喜びこそ、実に、あらゆる労働に共通した報酬なのです。
今度は、大規模な事業に乗り出して、仕事からくる充実感を得ようとしました。邸宅を建て、ぶどう園、庭園、公園、それに果樹園まで造り、良い作物を実らせるために貯水池まで造ってみたのです。
手の中の一羽の鳥は、やぶの中の二羽より価値があります。あこがれているものを夢見ているだけであればむなしいことで、風を追いかけるようなものです。