ナボテが死んだことは、すぐ王妃に報告されました。
そこへ、良心のかけらもない二人のならず者が来て、ナボテが神と王とをのろったと証言しました。こうして、ナボテは町の外に引き出され、石を投げつけられて殺されてしまったのです。
イゼベルは知らせを聞くと、王に言いました。「ナボテが売るのをしぶっていたぶどう畑のことを、覚えていらっしゃいますね。さあ今、それを手に入れることができますよ。ナボテが死んだのです!」
使者がエフーに、王の子どもの首を届けに来たと伝えると、エフーは、首を二山に分けて門の入口に積み重ね、翌朝まで置いておくように命じました。
貧しい人が金持ちにいじめられ、国中で正義が踏みにじられているのを見ても、別に驚くにあたりません。どの役人にも上役がいて、その上にさらに高官がいるからです。それが国の政治の仕組みなのです。
この地上では、奇妙なことが起こっています。正しい人が悪人のような待遇を受け、逆に、悪人が正しい人のような待遇を受けているのです。これもまた、割り切れない思いにさせられます。