それを見たパウロは、いち早く兵士たちや士官に、「あの人たちがいなければ、助かる見込みはありません」と言ったので、
ご自身と、ご子息ソロモン様の無事を願われるなら、これから申し上げるとおりになさってください。
けれども、父がわたしに与えてくださった人は、わたしのところに来ます。わたしは、そういう人を拒むようなことは絶対にしません。
しかし囚人を護送している士官は、パウロのことばよりも、船長や船主のことばに耳を傾けたのです。
数人の水夫が、船を捨てて逃げようと、船首から錨を降ろすふりをしながら、救命ボートを降ろそうとしました。
兵士たちは綱を切り、ボートを海に落としてしまいました。
泳げない者は、板切れや、こわれた船の破片につかまって行くように命じました。こうして、全員が無事に上陸できたのです。