嵐になって十四日目のことです。船はアドリヤ海を漂流していました。真夜中ごろ、水夫たちは陸地が近いと感じました。
ヒラム王はこの船団の乗組員を補強するため、熟練した水夫を差し向けました。彼らはオフィルとの間を往復し、四百二十タラント(約十四トン)もの金を、ソロモン王のもとへ運んだのです。
それで船長は船底に下りて行って、大声でどなりました。「おい! どういうつもりだ、こんな時に眠っているのは。さっさと起きて、あなたの神に祈ったらどうだ。そうすれば、お恵みで助けてもらえるかもしれないぞ。」
やがて、私たちはある島に打ち上げられるでしょう。」
それで水深を測りました。四十メートルほどです。またしばらくして測ってみました。今度は三十メートルになっています。
数人の水夫が、船を捨てて逃げようと、船首から錨を降ろすふりをしながら、救命ボートを降ろそうとしました。