翌日、波はさらに高くなり、船員たちは積荷を捨て始めました。
彼らは酔っぱらいのようによろめいて、 途方にくれます。
身の危険を感じた水夫たちは、必死の思いで、自分の信じている神々に助けを叫び求め、船を軽くしようと、積み荷を海に捨てました。その間、ヨナは船底でぐっすり眠っていたのです。
たとえ、全世界を自分のものにしても、永遠のいのちを失ってしまったら、何の得になるでしょう。いったい、永遠のいのちほど価値のあるものが、ほかにあるでしょうか。
人のいのちは、食べ物や着る物よりどれだけ価値があるか知れないのです。
この抜け目のなさには、さすがの金持ちも舌を巻き、うまいやり方だ、とほめないわけにはいきませんでした。確かに、この世の人々のほうが、神を信じる者たちよりずっと抜け目がないのです。
その翌日には、もう手当たりしだいに、船具までも捨てざるをえなくなりました。
食事のあと、積んでいた麦を全部投げ捨て、船を軽くしました。
このように、数えきれないほどの多くの証人たちが、競技場の観覧席で私たちを見つめているのです。だから、うしろへ引き戻そうとする力や、まとわりつく罪をふり捨てて、神の用意された競走を忍耐をもって走り抜こうではありませんか。