士官はすぐに、青年を連れて司令官のところへ行き、「囚人のパウロが、この青年をお引き合わせするようにと申しております。何か報告があるそうで……」と伝えました。
ところが、イエスはすべてを見通しておられました。「シモンよ。あなたに言っておきたいことがあります。」「はい、先生。何でしょう。」
これを聞くと、ユダヤ人の役人たちは、大隊長や兵士たちといっしょにイエスに襲いかかり、縛り上げました。
真夜中ごろ、パウロとシラスは、主に祈ったり、賛美歌をうたったりしていました。ほかの囚人たちもじっと聞き入っています。その時です。
パウロは士官の一人を呼び、「この青年を、司令官に会わせてやってください。重大な報告があるそうですから」と頼みました。
司令官は青年の手を取り、だれもいないところへ連れて行って、「いったいどんな用件か」と尋ねました。
ようやく船でローマに向かう手はずが整い、数人の囚人といっしょに、パウロはユリアスという親衛隊の士官に引き渡されました。
到着して三日後には、パウロは地元のユダヤ人の指導者たちを呼び集め、話をしました。「皆さん。私はだれに危害を加えたわけでもなく、先祖の慣習を破った覚えもないのに、エルサレムでユダヤ人につかまり、訴えられて、ローマ政府の手に渡されました。
私パウロは、今、キリスト・イエスの囚人となって投獄されています。それは、あなたがた外国人も、ユダヤ人と同じように神の家族の一員だと語ったからです。
主に仕えたために、今こうして牢獄につながれている私からお願いします。このようにすばらしい神の祝福を受けるために選ばれたあなたがたは、それにふさわしく生活し、行動してください。