それから、ひざまずいている女のほうをふり向き、シモンに言われました。「ほら、この女を見なさい。わたしがこの家に来た時、あなたは足を洗う水さえ出してくれませんでした。ところがこの女は、涙でわたしの足を洗い、髪でふいてくれました。
「ご主人がた、どうぞ私どもの家にお泊まりください。明日の朝、お好きな時間にお発ちになればよろしいでしょう。」 「いいえ、けっこうです。一晩くらいこの広場で休みますから。」
彼らは屋敷に招き入れられ、足を洗う水を与えられました。ろばの餌ももらいました。
それから、「家へ帰ってゆっくり骨休めをしなさい」と勧めたのです。贈り物も持たせました。
女は部屋に入るなり、イエスのうしろにひざまずき、さめざめと泣きました。あまり泣いたので、イエスの足が涙でぬれるほどでした。女はていねいに自分の髪でイエスの足の涙をぬぐい、心を込めて足に口づけしてから、その上に香油を注ぎかけました。
「たくさん借りていたほうでしょう。」シモンの答えに、イエスも、「そのとおりです」とうなずかれました。
そしてたらいに水を入れ、弟子たち一人一人の足を洗い、腰の手ぬぐいでふき始められたのです。
また、これまで良い行いで認められ、評判の良かった人でなければなりません。次のことを調べる必要があります。子どもをりっぱに育て上げたかどうか。クリスチャンに限らず、見知らぬ旅人をも親切にもてなしたかどうか。病人や困っている人に助けの手を差し伸べたかどうか。だれにでも、やさしくふるまってきたかどうか。
それなのに、あなたがたは貧しい人を軽蔑したのです。あなたがたをひどい目に会わせ、裁判所に訴えるのは、裕福な人たちではありませんか。
老人は一行を自宅に案内しました。ろばにたっぷりまぐさをやったあと、共に食卓を囲みました。
彼女はためらうことなくそれに応えました。