ピラトは、三度も念を押しました。「どうしてだ。この男がどんな悪事を働いたというのか。死刑を宣告する理由など見つからん。だから、むち打ってから釈放してやるつもりだ。」
判決を言い渡しました。「おまえたちは、この男を、ローマ政府への反乱を指導したかどで訴えた。それでくわしく調べてみたが、そのような容疑事実はない。この男は無罪だ。
だから、むちで打ってから釈放しようと思う。」
ピラトは、なんとかしてイエスを釈放しようと、なおも群衆を説得しましたが、
彼らは聞き入れません。「十字架だ! 十字架につけろ!」と叫び続けるばかりです。
それでも騒ぎはおさまりません。ますます大声で、イエスを十字架につけろと要求する群衆の声に、ついにピラトも負けてしまいました。
ピラトは祭司長や群衆のほうを向き、「この男には何の罪もないではないか」と言いました。
一点の罪もしみもない神の小羊、キリストの尊い血によって支払われたのです。
キリストも苦しまれました。罪を犯したことのない方であったにもかかわらず、私たち罪人のために死なれたのです。それは、肉においては死んでも、霊においては生かされて、私たちを神のもとに導くためでした。