「しかし今は、手持ちの物があれば、旅行袋も財布も持って行きなさい。剣がなかったら、着物を売り払ってでも手に入れなさい。
旅行袋や着替え、くつ、それに杖も持って行ってはいけません。そういうものは、あなたがたが助けてあげる人たちから世話してもらいなさい。それが当然のことです。
それから、弟子たちにお尋ねになりました。「救いの福音を伝えようと、わたしがあなたがたを派遣した時、わずかのお金も、旅行袋も、着替えも持たせませんでした。その時、旅先で何か不自由しましたか。」「いいえ、何もありませんでした。」
『彼は罪人の一人に数えられた』(イザヤ53・12)という預言どおりのことが、わたしに起こるのです。わたしについて言われたことは、必ずそのとおりになるのです。」
「先生。剣なら二振りありますが。」「それで十分です。」
『使用人は主人より偉くはない』と言ったのを覚えているでしょう。わたしを迫害した人々があなたがたを迫害しても、何の不思議があるでしょう。ごく当然のことです。わたしの言うことを聞く人なら、あなたがたの言うことも聞くはずです。
あなたがたも心配しないで、安心していなさい。こんなにも念には念を入れて話したのは、そのためなのですから。確かに、この世では苦難と悲しみが山ほどあります。しかし、元気を出しなさい。わたしはすでに世に勝ったのです。」
私がそちらにいた時、やがてきっと苦難が訪れると警告しておきましたが、それが、いま現実となったのです。
キリストは肉体に苦しみを受けられたのですから、あなたがたも、いつ苦しみに会ってもよい心がまえでいなさい。肉体に苦しみを受けても、神に従い通した人は、罪とはっきり手を切りました。