『人にすぎない者が 神より正しいなどということがあろうか。 創造者よりきよいなどということがあろうか。』
だとしたら、正義はどこにあるのでしょう。悪人も正しい人もいっしょに殺してしまうなどということを、あなたがなさるはずはありません。もしも、もしもそんなことをされるなら、正しい人も悪人も全く同じ扱いをされることになってしまいます。あなたは決してそんなことはなさらないでしょう。全地をさばかれる方は、公平でなければならないのですから。」
生まれつき汚れている者に どうしてきよさを求めることができましょう。
あなたの言うような純粋で完全な人間が、 この地上にいるだろうか。
人にすぎない者が、神の前に立ち、 自分は正しいと主張できようか。 胸を張って、自分は潔白だと言いきれる者は、 この世界にただの一人もいない。
神は私を造り、また召使たちをも造ったからだ。
「『私は罪を犯していない。 それなのに、神の前では、 罪を犯した者より幸いというわけではない』と、 あなたは言う。
私を造った方の正しさを説明するために、 例話を引き合いに出そう。
といっても、霊の気配を感じただけで、 姿を見たわけではないが。 気味が悪いほど静まりかえった中で、 どこからともなく、こう言う声が聞こえてきた。
おまえは自分の正しさを主張しようとして、 わたしのさばきを信用せず、 わたしを罪人呼ばわりするのか。
神が正義を曲げるだろうか。
「そのようなことぐらい、私も知っている。 ちっとも耳新しいものはない。 しかし、答えてもらいたいものだ。 人はどうしたら神の目から見て、 正しい者となれるのか。
私を裁判にかけないでください。 あなたほど完全なお方はいないのですから。
主はいつでも公平で、恵みにあふれています。
この世界には、いつも品行方正で一度も罪を犯さない人など一人もいません。
神よ。これまでどんな問題にも、 あなたはいつも正義をもって答えてくださいました。 しかし今度は論じ合いたいのです。 どうして、悪人がこんなに栄えているのですか。 どうして、心の曲がった者が こんなにも幸福なのですか。
人の心は何より欺きやすく、芯まで腐っている。 それがどんなに悪質であるか、 だれにもわからない。
ああ、なんとすばらしい神を、私たちは信じていることでしょう。その知恵と知識と富は、なんと豊かなことでしょう。神のなされる方法を理解することなど、とうていできません。
ところが、どうでしょう。あなたは耳を貸そうともしません。強情をはり、罪から離れようとしません。こうして、神の御怒りをどんどん積み上げているのです。神が裁判官として立ち、すべての人を正しくさばかれる、御怒りの日が近づいているのです。
そんなことを言ってはなりません。神を非難するあなたは、いったい何者なのですか。造られた者が造った者に、「なぜ私をこのように造ったのですか」などと言ってよいでしょうか。
この四つの生き物は、それぞれ六つの翼を持ち、その翼にも、おびただしい目がついていました。そして、昼も夜も、絶えずこう叫び続けているのです。「聖なる、聖なる、聖なる全能の神、主よ。昔も今も存在し、やがて来られる方。」