死んでしまえば、金持ちも貧しい人もない。 奴隷でさえ、自由の身となる。
どちらも、同じちりの中に埋められ、 同じようにうじ虫の餌食になる。
盛大な葬儀の行列が続き、 やわらかい土が彼を覆う。
囚人も、残忍な看守から解放されて安らぎを得るのだ。
なぜ、悲惨な境遇にある者に、 光といのちが与えられているのか。 彼らは死にたくても死ねない。 人が食べ物や金品のことで目の色を変えるように、 ひたすら死を求めているのに。
私を殺すつもりだということがわかります。
あなたは白髪でしわだらけの老人となり、高い所を怖がり、転ぶことを心配しながら足を引きずって歩きます。性欲もなく、死の門のそばに立ち、死んだ人を嘆く者のように永遠の家へと近づいて行きます。
やがて、ちりは元の地に帰り、たましいは、これを授けた神のもとに帰ります。
だれも、たましいが体から離れるのをとどめることはできません。自分の死ぬ日をかってに決めることもできません。この暗黒の戦いを免れることは絶対にできないのです。その場に臨んだら、どんなにじたばたしても始まりません。
人間には、一度だけ死んで、その後さばきを受けることが定められているように、