バラムは、答えました。 「よろしいですか、ツィポル殿のご子息である王よ。 お聞きもらさないように、よくお聞きください。 神は人間と違って、うそなどおつきになりません。 神が約束を実行なさらなかったことがあるでしょうか。 その神が、『祝福しなさい』とお命じになったのです。 神の祝福を変えることはできません。 イスラエル人に悪いところはないのだから、 災いに会うこともありません。 神が彼らとともにおられ、 イスラエル人は彼らの王をたたえています。 神は彼らをエジプトから連れ出しました。 神はイスラエルのために野牛のように戦います。 イスラエルには、のろいも魔術も通じません。 『イスラエルの神は、なんと不思議なことをなさるのだ』と、だれもが言うでしょう。 彼らはライオンのように立ち上がり、 獲物を食い尽くし、 その血を吸い尽くすまで休もうとはしません。」
こう預言しました。 「ベオルの子バラムが知っていることは、こうだ。 私は目のよく見える者。 私は神のことばを聞き、 全能の神がお見せくださったものを見た。 神の前にひれ伏すと、 それまで見えなかったものが見えるようになった。 ああ、イスラエルはやがて繁栄し、大いに祝福される。 緑に覆われた谷間のように、家々は建ち並び、 川辺の豊かな果樹園のように、 主が植えたかぐわしいアロエのように、 川のそばに植えた杉の木のように、 水を吸って大きくなり、 ますます領地を広げていく。 彼らの王はアガグよりも偉大で、 人々は口々にイスラエルのすばらしさを褒める。 神は彼らをエジプトから連れ出された。 イスラエルは野牛のように強く、 敵対する国々をことごとく滅ぼす。 敵をさんざん打ち負かし、雨あられと矢を射かける。 ライオンのようにうずくまり、眠っているイスラエル。 だれがその目を覚まさせられよう。 イスラエルを祝福する人は幸せになり、 のろう人は不幸になる。」