男はあたりをきょろきょろ見回しながら、「は、はい、見えます。人が見えます。ぼんやりしていますが……。まるで、木が歩いてるみたいです」と答えました。
その日、耳の聞こえない人が書物のことばを聞き、 盲人は暗闇ごしに神の計画したことを見ます。
その時になって、 イスラエルの目は神に向かって大きく開かれ、 民は御声に耳を傾けます。
イエスはその盲人の手を取り、村の外へ連れ出されました。そして彼の両眼につばをつけ、手をあてて、「どうですか、何か見えますか」とお尋ねになりました。
イエスはもう一度、両眼におさわりになりました。男はじっと見つめていました。するとだんだん視力が回復し、すべてのものがはっきり見えるようになりました。
それを見たガアルは、ゼブルに叫びました。「見ろ、あの山を! 大ぜい駆け降りて来るぞ。」 「いや、山の影が人のように見えるだけですよ。」