そこで、イエスはヤイロといっしょに出かけました。群衆は押し合いへし合い、イエスについて行きます。
イエスが泊まっていた家に戻られると、群衆がまた集まって来ました。まもなく家の中は人でいっぱいになり、みなは食事をする暇もないほどでした。
娘を助けてほしいというのです。「先生。私の娘が死にかけています。まだ、ほんの子どもなのに……。どうぞ、娘の上に手を置き、治してやってください。」
その中に、出血の止まらない病気で十二年間も苦しみ続けてきた女がいました。
「こんなに大ぜいの人がひしめき合っているのです。それなのに、だれがさわったのかと聞かれるのですか。」弟子たちはけげんな顔で答えました。
群衆の数はどんどんふくれ上がる一方でした。そこで、イエスは教え始められました。「今の時代は、悪のはびこる悪い時代です。人々は寄ってたかって、メシヤなら何か不思議なしるしを起こして見せろと、しつこく求めます。けれども、見せられる証拠はただ一つ、ヨナの奇跡だけです。
そのうちに、群衆の数はますますふくれ上がり、足の踏み場もない有様です。イエスはまず、弟子たちに警告なさいました。「何よりも、パリサイ人の偽善ぶりに注意しなさい。ほんとうは悪いことをたくらんでいるのに善人ぶる者たちのやり方に、ごまかされてはいけません。
このザアカイも、ひと目イエスを見ようと思いましたが、背が低かったので、いくら背伸びをしても、人垣のうしろからは何も見えません。
そこで、イエスは長老たちといっしょに出かけました。家まであとわずかという時、隊長の友人たちが来て、彼のことづけを伝えました。「先生。わざわざおいでくださいませんように。とてもそんな名誉を受ける資格はございません。自分でお迎えに上がることさえ失礼と存じます。どうぞ今おられる所で、おことばをください。それで十分でございます。そうすれば、召使は必ず治ります。
十二歳になる一人娘が、危篤状態だったからです。熱心な頼みに、イエスは人垣をかき分けるようにして、ヤイロの家に向かわれました。
イエスは、「わたしにさわったのはだれですか」とお尋ねになりました。みなが自分ではないと答えたので、ペテロは言いました。「先生。わかるわけがありません。回りにはこんなにたくさんの人がひしめき合っているんですよ。」
ナザレのイエスは神の聖霊と力とに満たされて、すばらしいみわざを行い、また悪霊につかれている人たちをみないやしながら、各地を巡回されました。それは、神様がこの方と共におられたからだということも、きっとご存じでしょう。