群衆はこのイエスの答えに、すっかり感心しました。
彼らはこの答えに驚き、返すことばもなく、すごすごとイエスの前から立ち去りました。
「そのとおりです。皇帝のものなら、皇帝に返しなさい。しかし、神のものはすべて、神に返さなければなりません。」これを聞いて、彼らは頭をかかえ込んでしまいました。
次の安息日に、イエスが会堂に出かけて話をされると、聴衆はその教えに驚きました。イエスのことを、自分たちと同じ、ただの田舎者だと思っていたからです。 「あれのどこがおれたちと違うというんだ。ただの大工のせがれじゃないか。母親はマリヤだし、ヤコブやヨセやユダやシモンは兄弟だ。妹たちだって、われわれとこの町に住んでいるじゃないか。」こうして、町の人たちはイエスに背を向けました。
取り巻く見物人はみな、イエスの知恵と答えに舌を巻いていました。
人々はみなイエスをほめ、そのことばのすばらしさに驚きました。しかし一方では、「いったいどうなっているのだ。ただのヨセフのせがれではないか」とささやき合いました。
役人たちは、口ごもりながら答えました。「は、はい。でも、あの人の話すことはとてもすばらしくて、これまで聞いたこともないような話なので……。」