主人は、『いや、だめだ。そんなことをしたら、麦まで引き抜いてしまうだろう。
ある晩、農夫が眠っているうちに敵が来て、麦の中に毒麦の種をまいていきました。
『敵のしわざだな。』主人はすぐに真相を見抜きました。使用人たちが、『毒麦を引き抜きましょうか』と尋ねると、
収穫の時まで、放っておきなさい。その時がきたら、まず毒麦だけを束ねて燃やし、あとで麦はきちんと倉庫に納めればよいのだ』と答えました。」