互いが敵の髪の毛をつかんでは相手のわき腹に剣を突き刺して、結局、全員が死にました。以来、ここはヘルカテ・ハツリム〔剣が原〕と呼ばれるようになりました。
アブネルはヨアブに提案しました。「若い者同士で、剣の腕を競わせようではないか。」 ヨアブも異存はありません。
十二人ずつの兵士が選ばれ、死闘を演じることになりました。
これが口火となって両軍は戦闘状態となり、その日のうちに、アブネルとイスラエル軍は、ヨアブの率いるダビデ軍に敗れました。
アブネルは、ふもとのヨアブに向かって叫びました。「いつまでも殺し合いを続けてはいられない。いつになったら、同胞同士で争うのをやめさせるつもりだ。」
手当たりしだいにシリヤ兵を殺したので、シリヤ軍はパニック状態に陥り、いっせいに逃げ出しました。イスラエル軍は追撃し、ベン・ハダデ王と少数の者だけが馬で逃げ延びました。
この出来事は、あっという間にエルサレム中に広まり、人々はその場所を『血の畑』と呼ぶようになりました。