必ず、どこかのほら穴にでも隠れておいでのはずです。もしそのお父君が襲いかかり、こちらの幾人かが切り倒されでもしたら兵が混乱し、口々に『味方がやられたぞ』と叫びだすでしょう。
そうなると、どんなに勇敢な者でも、たとえライオンのように強い勇士でも、ひるむでしょう。何しろ、イスラエルの者はみな、お父君が偉大な勇者であり、その兵士たちも武勇にすぐれていることを知っておりますから。
ご承知のように、お父君とその部下たちはりっぱな勇士です。今は、子熊を奪われた母熊のように気が立っておいででしょう。そればかりか、戦いに慣れておられるお父君は、兵卒とともに夜を過ごしたりはなさいますまい。
死体を投げ込んだ穴は大きなもので、アサ王がイスラエル王国のバシャ王を恐れて、ミツパの防備を固めた時に掘ったものでした。
戦闘中に三十六人ほどが殺されたうえ、大ぜいの兵士がアイの住民に石切り場まで追われ、次々に倒れました。イスラエル軍は、この敗北ですっかりおびえてしまいました。
彼らはそれを追いかけて来る。つまり、町は空っぽになるというわけだ。彼らは、『イスラエル軍がまた逃げて行くぞ。この前のとおりではないか』と言うに違いない。
ダビデはガテを去り、アドラムのほら穴へ逃げ延びました。そうこうするうち、そこに兄弟や身内の者が、しだいに集まって来たのです。
念には念を入れて、あいつが潜んでいる場所と、だれがそれを見たかを確認してくれ。何しろ、あいつは悪賢いから。
羊の群れの囲いに沿った道まで来た時、王は用を足すため、とあるほら穴へ入って行きました。ところが、なんとそのほら穴こそ、ダビデとその部下の隠れ家だったのです。