「心配はいりません。私が少しばかりお金を持っています。それを差し上げて、ご指示を仰いではいかがでしょう。」
すると、王は預言者に、「宮殿に来て、しばらく休んではどうか。食事を用意しよう。手を治してもらった礼もしたい」と言いました。
みやげに、パン十個といちじく菓子、それにはちみつを持って行き、あの子が治るかどうか、聞いてもらいたいのだ。」
「若だんな様、名案があります。この町には神の人がおいでです。だれからも厚い尊敬を集めている方で、その人の言うことはぴたりと当たるそうです。今から、お訪ねしてみましょう。ろばがどこにいるか、きっと教えてくださいますよ。」