サウルはペリシテ人の大軍を見て、恐ろしさのあまりひどく取り乱し、どうすべきか主に伺いを立てましたが、主は、夢によってもウリム〔神意を伺う一種のくじ〕によっても、また預言者によっても答えませんでした。
おぞましいことに囲まれ、 穏やかな日があっても、すぐさま過ぎ去る。
敵が、すぐあとをつけているのだから、 彼が怖がるのもむりはない。
こうして、その幸福も、あっけなく幕切れとなり、 永遠の恐怖にのみ込まれるのです。
悪人が恐れることはすべてそのとおり起こり、 正しい人が望むことはみな、 そのとおりかなえられます。
ところが、「シリヤとイスラエルが連合して攻めて来る」という情報が伝わると、王も民も震え上がり、暴風に揺さぶられる木々のようにおびえました。
恐ろしさのあまり、王の顔は蒼白となりひざはがくがくと震えだし、その場に座り込んでしまいました。
さて、ペリシテ人はシュネムに、サウルの率いるイスラエル軍はギルボアに、それぞれ陣を構えました。