彼らの舌は毒矢のようなうそを射る。 口先では穏やかに語るが、 心の中では相手を殺そうと企む。
ヘブロンに着いたアブネルを、ヨアブは個人的な話があるように見せかけて、町の門のそばへ呼び出しました。そして、ヨアブはやにわに短剣を抜いてアブネルを刺し殺し、弟アサエルの復讐をしたのです。
だれもかれもがだまし合い、 お世辞を並べ立て、うそをつきます。 もはや、一かけらの誠実も残っていません。
しかし、このようにふるまう者に、 主がおだやかに接するはずはありません。 「好きなだけうそをついてやろう。この舌は自分の舌だ。 だれも止めることはできない。」 こんな高慢なうそつきどもを、主は滅ぼすのです。
平気でうそをつく者には、 どれほど恐ろしい運命が待っていることでしょう。
隣人に愛想をふりまきながら、 心の中ではひそかに相手を殺そうと企む 悪者どもといっしょに、私を罰しないでください。
平和や良い行いについては口をつぐむ彼らも、 善良な市民を陥れる悪だくみとなると、 とたんに能弁になります。
口当たりのいいことばの裏には殺意が、 甘いことばの中には剣が隠されているのです。
私は、獰猛なライオンに囲まれているかのようです。 彼らは、まるで槍や矢のように鋭い歯をして、 気炎を上げています。 その舌は、まさしく剣です。
しかし、私はじっと黙って、神の救いを待ちます。 救うことができるのは神だけだからです。
彼らはよろめいてのけぞり、 敵対していた相手の手によって、 息の根を止められるのです。 それを見ていた人々はみな、あざ笑います。
うそを言いふらすのは、 斧を振り回したり、刃物で切りかかったり、 鋭い矢を射かけたりするのと同じです。
わたしの民のうちに、 人を待ち伏せして血祭りにあげる悪人がいる。 彼らは暗がりに隠れている猟師のようで、 罠をしかけておく。
このようなことを、わたしが罰しないでおくだろうか。 このような国に、報復しないでおくだろうか。
「彼らは舌を弓のように曲げ、不真実という矢を射る。 正しいことには縁もゆかりもない者で、 悪から悪へと進み、わたしのことなど いっこう心に留めない」と、主は言います。
隣人や兄弟に気をつけなさい。 だれもかれも人を利用しようと、 中傷し合うからです。
彼らは、よく訓練された舌で互いにだまし合い、 罪を犯し続けて、弱り果てます。
金持ちは、脅しと暴力で富を得ている。 市民は、偽りを言うことに慣れているので、 その舌は真実を語れない。