エステルはいまだに、ユダヤ人であることを隠し通していました。モルデカイの家にいた時と同じように、彼の言いつけをよく守っていたのです。
エステルは、自分がユダヤ人であることを誰にも話しませんでした。モルデカイに固く口止めされていたからです。
このモルデカイは、ハダサ、またの名をエステルという若く美しい娘を育てていました。実際はいとこに当たるのですが、年もずいぶん離れていたことでもあり、両親が亡くなったあと、娘として引き取ったのです。