城壁で囲まれた町々はひっそり静まり返り、 家は荒れ、通りには草が茂り、 牛は町をのし歩いて草を食べ、 木の枝を食べるようになります。
アロエルの町々には人が住まず、 羊は追い払われる心配もなくゆったりと伏して、 草を食べる。
彼らの自慢の大都市は、遠く離れた丘や山の頂のように捨てられ、昔イスラエル軍によって破壊されたエモリ人の町々のように荒れ果てます。
町は無法地帯も同然で、 どの家も店も戸締まりを厳重にし、 略奪されないようにと神経をとがらせます。
大都市を廃墟とし、 難攻不落を誇っていた要塞を瓦礫の山にしました。 外国人の建てた美しい宮殿は影も形もなくなり、 再建のあてさえありません。
しかしアッシリヤは滅び、その町々は破壊されます。
その日には、荒野や砂漠さえ喜びます。 荒野には花が咲き乱れます。
そのとき、あなたは心の中でつぶやくだろう。 『こんなにたくさんの子どもを下さったのは、 いったいだれだろう。 大半の子は殺され、残りは捕虜として連れて行かれ、 私だけここに残されたというのに。 だれがこの子たちを産み、育ててくれたのだろう。』」
あなたの聖なる町々は破壊されたままです。 エルサレムは住む者もいない荒れ地になっています。
略奪を終えた時には、 国土は牧草地に変わり果てているでしょう。 家畜の群れは手当たりしだいに殺されるので、 一頭の牛と二匹の羊が残っているだけでも、 幸運な人と呼ばれます。 それでも牧草はあり余るほどあるので、 乳をたっぷり生み出し、 生き残った者は凝乳と野生のはちみつを常食にします。
以前はよく耕されていた土壤の肥えた山腹も いばらに覆われ、だれも寄りつかなくなります。 ただ牛や羊が草を食べに来るだけです。」
今まで平穏無事な生活を送ってきた者も、 主の激しい怒りによって切り倒される。
「この決定は正しいと思います。以前、モレシェテ人ミカが、ユダ王国のヒゼキヤ王の時代に預言しました。 『神は言う。この丘は平地の畑のように耕され、 エルサレムの都は石の山となり、 今大きな神殿の建っている山頂は森になる』
この神殿をシロの神殿のように壊し、エルサレムを全世界ののろいの代名詞とする。」
彼らは王の命令によって、一人残らず死刑になりました。こうしてユダの民は、捕虜となって故国をあとにすることになったのです。
シオン（エルサレム）への道は、 神殿で例祭を祝うにぎやかな参拝客の列も途絶え、 すっかりさびれて、憂いに沈んでいます。 都の城門はさびつき、祭司たちはうめき、 おとめたちは悲しみに打ちひしがれています。 シオンは泣き伏しています。
エルサレムと神殿は荒れはてて、住む人もなく、 いるのは廃墟を歩き回る野獣だけです。
それゆえ、イスラエルの山々よ、神である主のことばを聞きなさい。主は、山や丘、谷や川、周囲の異教の国々にかすめ取られ、あざけられたまま荒れはてた農地、長い間見捨てられた町々に、こう語ります。
そんなあなたがたのせいで、 エルサレムは畑のように耕され、廃墟となる。 神殿が立っている山の頂も藪で覆われる。
