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マルコによる福音書 5 - ALIVEバイブル: 新約聖書


墓地 に住む ローマ軍団
(マタイ 8:28-34; ルカ 8:26-39)

1 イエスと仲間たちは湖をわたり、ゲラサ人の住む地に向かった―― ・・・ガララ、ガチンッ・・・ガララ、ガチン・・・ガララ、ゴキィィィン・・・・・・ 「・・・ヴゥオォォォォ!!!」

2 イエスが小舟を降りると、悪魔に憑かれた男が墓場である洞窟から出てきた。

3 なんと、取り憑かれた男は墓場を住みかにしていたのだ。鉄の鎖をもってしても、凶暴な彼を止めることができない。

4 というのも、過去に大の男たちが集まり、協力して手や足を鉄でできた鎖でつなぎ、固く縛って、どうにか助けようとした。だが、悪魔はその鎖をいとも簡単に引きちぎるではないか!それから何度も挑戦し、縛りつけたものの、取り憑かれた男はことごとく鎖を壊してしまった。もう誰も彼を止めることができず、野放しとなった男は、町の悩みの種となっていたのだった。

5 「ギィャア゛ァァァ・・・」 ガリ、ガリガリ・・・ 男は昼も夜も、ほら穴の近くや山の上で叫び声をあげ、自分の体を石で傷つけていたのである――

6 取り憑かれた男は遠くからイエスたちの気配に気付いた。ドドドドッと勢いよくイエスたちのそばへ駆けて行くと・・・ヒッ!と目を見開きイエスの前にひざまずいた!

7-8 「ナ、ナゼアナタガココニ・・・???」 「こんの汚れた霊め、この男から消え失せろッ!」 「恐レ入リマス!モ、最モ偉大ナ神、イエスゥゥゥ!イッ一体、ワダシヲドウナザルオツモリデスガァァァ?!ドーカ、ドーカ、ワダシヲヒィドイ目ニ遭ワセナイト、神ノ名ニヨッテオ誓イクダザィ――!!!」

9 「・・・名を名乗れ」 「申シ遅レマシタ・・・大勢デコイツニ取リ憑イテオリマスユエ、ローマ軍団ト申ジマズゥ!

10 ドーカ、オ、オ願イジマスゥ、コゴニイィサァセェテェ――!」―― 【ローマ軍では、6000人の軍隊=1レギオンとしていた】 ――ローマ軍団―― ローマ軍団は、自分たちをこの地方から追放しないでほしいと、土下座し、ひたいを土にこすりつけるようにして、しきりに頼んだ。

11 「!」 その頃、近くの丘ではブタの群れが草を食べていた。

12 それに気づいた、ローマ軍団は一瞬、目を細め、しめたとばかりにニヤッとした。 「ア゛ッ!セメテ、アソコニイルブタノ群レニ、取リ憑カセテ下サイマゼェ〰〰!」

13 イエスはそれを承認した。 ズォォォ〰〰ドヒュ—ン!!! 凄まじい数の悪魔が一斉に男から出て行くと、ブタの群れに次々と入っていった。 「ッ!!!ブ、ブヒィィィ――」 ドォゴゴゴゴゴ・・・・・・ザバァン、ザバ、ザバババババーン・・・・・・ およそ2000匹にもなるブタの群れは、気が狂ったように鳴き叫びながら丘を駆け下り、なだれのように湖へ突っ込んでいく・・・・・・・辺りの人たちは、ただ呆然と立ちつくしていた。 ――しばらく経ち、何もなかったかのような静けさが戻った。2000匹ものブタが湖に沈んだのだ・・・

14 (ンな、うわぁぁぁぁぁ・・・) ブタを飼育していた男たちは、血相を変えて全員一斉にその場から逃げ出した―― 町につくと、慌てながらも、町人に何が起きたかを必死に伝えた。 ――住人たちはその光景を見にイエスのもとにぞろぞろ集まって来た。

15 「お、おまえは・・・!!!」 「キャ――!墓に住みついてたケモノよォ・・・!!!」 「え、うそでしょ、なにが起きてんの・・・?」 取り憑かれていた男が、服を着て普通に座っているではないか。町人は、正気である彼の姿を見て、ゾッとした・・・

16 一部始終を見た人たちは事の次第を町人に説明した。

17 すると、町人たちが恐る恐るイエスのところに集まってきた。 「こ、この町から出てってくれ・・・!!」 町の住人たちはイエスを疫病神であるかのように追い払った・・・。

18 ――住人の申し出を承認したイエスは、小舟に乗って出発の準備をしていた。 「イエス様!ぜひ、お供させてくださいッ・・・!」 ローマ軍団から解放された男がイエスに願い出てきた。

19 「いいや、家に帰って、家族や友人たちにあなたの主がしてくれたありとあらゆることを知らせてあげるんだ!」

20 「は、はい!!」 男は、イエスの言葉を胸に立ち去った――この男は、後にその地方にある10の都市で、主が自分のために、どれほどよくしてくれたかを熱く、そして大胆に伝えることになる。そして、彼の話を聞いた人たちは、誰もがひどく驚かされるのであった。


長血の女
(マタイ 9:18-26; ルカ 8:40-56)

21 イエスたちは小舟に乗り、湖の向こう岸へ渡った―― 小舟を降りると大勢の人がイエスたちの周りに集まって来た。彼らはイエスがやってくる事を一足先に嗅ぎ付けて来たのだ。

22 「!」 その中からある人が慌ててイエスの足元にひざまづいた・・・彼はヤイロというユダヤ集会所の会堂長であった。

23 「私の幼い娘が死にそうです!ど、どうか私と一緒に来て、娘の上に手を置いてやってはくれませんかっ。そうしたら、娘は死なずにすみますッ・・・!」 ヤイロは一生のお願いと言わんばかりに頼みこむ。

24 イエスは、もちろんヤイロの家に向かった。そして、群衆もイエスの周りに押し迫るようにして、どしどしついて来る。

25 さて、その群衆の中には、生理が止まらず、出血し続ける病気でかれこれ12年間苦しんでいた女がいた。

26 (辛いよ、苦しいよぉ・・・) 彼女は病気を治すため、多くの医者に診てもらった。藁をも掴む気持ちで、できることは何でもした。結局、彼女は医者に全財産をつぎ込み、破産するほどだった。それだけしてもなお、ただ悪化していく病状・・・。

27 光を失いかけたところへ、希望が舞い降りてきた。そう、彼女はイエスの噂を聞いたのだ。最後の賭けだと、群衆の中をがむしゃらにかけ進んだ。やっとの思いでイエスの背後まで辿りつくと、 (えーぃっ!) 彼女はイエスの上着のすそに手を伸ばした。

28 イエスの服に触れることさえできれば病は治る!との思いからだった。

29 (え・・・・・・!!!) 彼女の手がイエスの上着にやっとの思いで触れた!すると出血が瞬時に止まったのを感じた。

30 ――「!」 「誰だ!今俺の服に触ったのは!」 女が触れたと同時にさっと振り返ったイエス。自分から力が流れでたのを感じたのだ。

31 「いやいや!先生、これだけの人数がひしめきあっているのに誰がって・・・はは・・・ねぇ」 多くの人がイエスに触れている中での出来事だ。仲間たちには冗談にしか聞こえなかった。

32 しかし、それでもまわりを見渡すイエス。

33 (い゛ッアタイのことだ・・・) 病を治してもらった女は、一瞬凍りついた。そして、恐る恐る進み出てイエスの足元にひれ伏した。 「わ、私です!じ、実は・・・・・・」 女が声を震わせ、自分の身に起こったことをかいつまんで話すと、イエスはニコッと笑った。

34 「あなたが治ったのは、あなたがそうなると信じたからだ!安心して。もう苦しむ必要はない」


少女のお眠り

35 イエスが完治された女と話している最中だった・・・ヤイロさーん!!!ヤイロの召使いたちを見るやいなや、ヤイロの顔が青ざめた。 「ど!どうした!」 「ざ、残念ながらお嬢さんが先ほど息をひきとられました・・・もう・・・先生をわずらわせる必要はないかと・・・」 あ、あ゛、あ゛・・・・・・その瞬間、ヤイロの頭は真っ白。

36 「おいヤイロッ、恐れるな!ただ信じろ!!!」 イエスの声を聞いてハッと我にかえったヤイロ。 「ゔ、う・・・ぐすッ・・・ハイ!!!」

37 ――イエスはヤイロと岩のペテロ、雷兄弟、兄ヤコブ・弟ヨハネ以外の仲間はついて来ないように言い、ヤイロの家を訪れた。

38 ・・・うわぁーんっ。ひっくひっく・・・うぇーん・・・ずずっ、グゾぉぉぉ・・・ 鳴き声は家の外まで聞こえてくる・・・家の中は大勢の人が泣きわめき、収集がつかない状況。イエスはこれを見て、

39 「何を泣いて騒ぎたてる!!!この子は眠っているが、死んじゃいない」 ―― 【イエスの強い口調からも大声で泣きわめいていたのは、偽客だろう。悲しんでいる人が多ければ多いほど、亡くなった人間が偉いと思われた。そのため、亡くなった人の株をあげるために葬儀用の偽客を雇うことがしばしばあったのだ】

40 「!」 そこにいた人の視線は一気にイエスへ集まった。 イエスの発言に彼らは笑いだした。気にもとめないイエスは、彼らに家から出るように伝えた。 イエスは少女の両親と3人の仲間だけを連れ、少女が寝ている部屋に入った。そこにはまだ12才のかわいい少女が横たわっている。

41 両親と3人の仲間が見守る中、イエスは少女の手を取った。 「タリタ、クミ・・・!」

42 ガタンッ! 「い゛—ッ!!!」 少女がいきなり起き上がったと思ったら、歩き始めるではないか!両親と3人の仲間は言葉を失った。

43 イエスは両親にこのことを決して他言しないようにと忠告すると、少女に何か食べ物を与えるようにと加えた。

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